じぶんの脳内を探ろう!~じぶん表現力~
ある日の「なるには」。
小学生3年生のHくんとこんな会話がありました。
- 👦「僕の頭の中は将棋のことしかないねん!」
- 👨「将棋以外にも考えることあるでしょ?」
- 👦「ない!頭の中ほぼ将棋で埋め尽くされてる!」
- 👨「ほぼ将棋? ご飯なに食べようとか、友だちのこととかは?」
- 👦「ちょっとだけ! ほぼ将棋!」
確かにHくんの夢はプロの棋士になること。
宿題よりもおやつよりも将棋を優先する将棋大好き少年です。
それにしても、「頭の中ほぼ将棋で埋め尽くされている」って
実に子供らしい面白い表現ですね。
「頭の中は好きなことでいっぱい」
“夢中”になるというのはまさにそういうことなのでしょう。
じゃあ、他の子たちもなにかに埋め尽くされているのかな?
よし! みんなの頭の中を発表してもらおう!
ということで、「じぶん表現力」のテーマは「じぶんの脳内を探ろう!」
普段なにを考えているのかイラストに書き込んでもらい、
みんなの前で発表してもらいました。
Aちゃんの脳内は6等分にわかれていました。
「パンダ」「宿題」「友だち」「家ぞく」「バレーボール」「あした」
Aちゃん、パンダが大好きだそうです。
可愛いパンダが脳内で歩いていたら無意識のうちにニヤニヤと
にやけてしまいそう。
授業中にパンダのこと考えないようにしないとね。
「勉強」が半分を占めて、さらに「そろばん」まで!!
「おやつ」がおまけ程度に書かれていますね。
真面目なHちゃんらしい脳内です✨
「まんざい」「だるい」「スマホほしい」「ねむい」「なまえかえたい」「おやつたべたい」
先生に言われなくても自ら宿題をすませたり……と手のかからないしっかり者のSちゃん。
しかし……、普段こんなこと考えてたの!?
「なまえかえたい」??
なぜ……??
謎が深まるSちゃんでした……。
右下に大きく脳内の1/4を占める「じぞに」
Sくんの左上にも1/4を占める「じぞに」の文字が。
2人の頭の中に大きく占める謎の言葉
「じそに」
なんだと思います?
「じぞに」とは、いつも行動を共にする仲良し3人組がいるのですが、
その3人の名前が、Jくん、Sくん、Nくん。
3人の頭文字を取って「じそに」と呼ばれているんです。
段ボールで作った3人共作のロボットを「じそにロボ」と名づけたり、
「なるには」では名の通った3人組
Jくん、Sくんの発表を聞いたNくんもうれしそうに手を挙げて、
「ぼくも“じそに”書いてるよ!」
「さすが仲良し3人組!お互いのことちゃんと考えているんだね」
と、先生も感心。
3人が申し合わせたわけでもなく、しっかりと「じそに」と書いていることに、
他の子たちからも「すごい!」と驚きの声。
さすが「じそに」!
友情でつながった3人の脳内に「じそに」の文字がないわけがありません。
恥ずかしいような誇らしいような表情でお互いの顔を見合わせる3人。
右半分「将棋のプロになりたい」
左半分「ニンテンドースイッチが欲しい」
真ん中あたり、よく見てください。
「じそに」の文字が……
これを見た、Jくん、Sくん、
自分たちの「じそに」に比べるとあまりにも脳内に占める割合が小さいことに対して思わず2人同時に発した心の叫び……
「じそに、小っちゃ!!」
周りも大爆笑!(笑)
Nくん、けっして忘れていたわけではないそうです。
ただ、「将棋のプロ」と「スイッチが欲しい!」という思いが強すぎたと弁明。
Jくん、「ちょっとショック……」と動揺を隠せない様子でしたが、
こんなことで友情にひびが入るやわな関係ではありません。
このあともいつも通り仲良く遊ぶ「じそに」でした。
子供たちに大人気プログラムの「じぶん表現力」。
ひとの前でものおじせずに発表できるようになる。
というのも、もちろん目標のひとつです。
が、その前に、
自分の思っていること、感じていることを表(おもて)にあらわす。
ということが必要で、
さらに、その前に、
「何を思ってる? 感じてる?」とちょっと探ってみる。
これがとても大切で、そのための時間は貴重なひとときなのかもしれません。
おうちではもちろん、小学校でもなかなかしないことですもんね。
しかも、気のおけない友だちと一緒にするこのプロセス。
おもしろい、楽しい、さらに聞きたいような(笑)ことがたくさん現れてきています。
10年後、20年後……大きくなってからぜひ眺めてみてほしいものですね(^_-)-☆
その他の学年も随時見学説明会を開催しています。
ぜひ一度おいでください。