耳から聞く「おはなし」の重要性
「なるには學問堂」では、絵本やおはなしを聴く・見るという絵本体験を、「天才」を伸ばすための重要なものととらえ、週2回「絵本・おはなし」プログラムを行っています。
プログラムは、季節や暦にかかわるもの、日本・世界の昔話、身近な暮らし、こころやアートに関するもの、科学絵本、平和や社会、世界に意識をひろげるものなど、1 年を通して体験してもらえるように組まれています。
プログラムは、季節や暦にかかわるもの、日本・世界の昔話、身近な暮らし、こころやアートに関するもの、科学絵本、平和や社会、世界に意識をひろげるものなど、1 年を通して体験してもらえるように組まれています。
先日の「絵本とおはなしプログラム」のテーマは「日本の昔話」。
「日本の昔話、どんなの知ってる?」と問いかけて、いろいろあげてもらったり、クイズをしたりすることからスタートしました。
この日参加のSくん、なんと15話もの日本の昔話を知っていて、頼もしいかぎりです。
昔話として登場したのは次の2つ。
- 『わらしべちょうじゃ』(杉山亮/文、高畠邦生/絵、小学館/刊、2009年)
- 紙芝居『ねずみきょう』(武士田 忠/脚本、渡辺有一/絵、松谷みよ子/監修、童心社/刊、1984年)
絵本や紙芝居以外に、声を出して参加する時間もあります。
この日は『かぞえうたのほん』(岸田衿子/作、スズキコージ/絵、福音館書店/刊、1990年)を見て、ユニークなかぞえうたの数々を一緒に元気よく読みました。
また、絵や本を見ずにお話だけを聴く時間もあります(ひとつのお話を何回かにわたって連続で聴きます)。聴くだけでそのお話の世界を自分の中で展開していくことになりますね。
1冊目は『ぺちゃんこスタンレー』。ある朝、起きてみると壁のボードの下敷きになってぺちゃんこになっていた男の子のお話です。この日は、ぺちゃんこになったところから、「ぺちゃんこ」暮らしの最初の部分まで。ありえないお話の世界を楽しんでくれました。
今回、プログラムのなかで気づいて驚いたのは、知っているお話を説明するときのSくんの再現力。スラスラと、とてもわかりやすく話してくれました。それはきっと、小さいころから絵本をたくさん読んでもらい、素ばなしをたくさん聴いてきた「絵本・おはなし体験」の賜物にちがいありません。
読み、語られるお話を耳から音で聴いて(絵本は絵も見て)、その世界で自由に遊ぶ。そんな体験の積み重ねが、ものごとをイメージでとらえ、まとめて伝えるという大切な力を育んでいくのですね。そのことを見せてくれました。
絵本の魅力、チカラはいろいろありますが、読書力・理解力を支えるものでもある「絵本とおはなしプログラム」の意義は大きいものとなるだろうと確信させてもらえたうれしい時間でした。
絵本の魅力、チカラはいろいろありますが、読書力・理解力を支えるものでもある「絵本とおはなしプログラム」の意義は大きいものとなるだろうと確信させてもらえたうれしい時間でした。
